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平成15年度は拠点の立ち上げにともなう研究教育環境の整備に重点を置いた。本プログラムにふさわしい研究・教育の“場とシステム”を構築することを最大の目的とした。
(1) 拠点運営・事務体制の整備:共同研究の時間を最大限に確保するため、また各グループリーダーの事務レベルの負担を軽減するため、全体を管理運営するためのCOE事務員(三名)と客員助教授を雇用し、管理運営体制を確立した。
(2) 若手研究者の養成:自己組織系物理ホリスティック研究所を設立し、COEポスドク研究員の公募と採用、博士課程大学院生の海外短期留学の開始、若手研究者の競争的研究奨励金制度の制定などを行い、次年度以降の研究教育体制の雛形を作り上げた。
(3) 教育・研究環境の整備:既存のシステムを発展させた「ホリスティック教育システム」を置き、研究経費の多くを投じて「大学院生の覚醒プログラム」を重点的に推進した。そのための研究スペース“相互研鑽の場”を新たに確保し(200uと150uのスペース)、分野を越えて理論系博士課程の学生とポスドクを1室に集め、また招聘研究員や教員のスペースも確保し、異分野・世代を超えた接触の場を設けた。
(4) 対外発信:自己組織系研究の基本戦略を策定するため、第1回自己組織系物理ワークショップにおいてSteven Chu教授(Stanford大 1997年ノーベル物理学賞受賞)を講演者に招き、物理学にもとづいて生命現象を探求する研究方針に対して意見交換を行った。また2004年2月27日に本年度の研究・教育活動の総括として総合シンポジウムを開催し内外に研究・教育活動をアピールした。 |